どーも、える虫です。
桜の花も散り、若葉の萌え出る季節となりました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
私は相変わらず、虫ポケモン達と共に伝説ポケモン蔓延るランクバトルで戦っていました。
この通り、86勝84敗と、なんとか勝ち越しと言える成績を残すことができました。
ある程度は伝説2体ルールでも虫統一で戦えるようになってきたので、今回はこれまでのまとめも兼ねて構築を記事にしたいと思います。
※注意※
ポケモンのアイコンは「ひこちゃんず」様と「pokewiki」様からお借りしております。
構築の並び自体は以前書いた記事のものと同様であるため、今回の記事では主に前回からの変更点について記述していきます。
パーティ画像
全部、虫。
元々は以前書いた構築記事で紹介したフェローチェ軸のパーティでしたが、今の環境に合わせて魔改造した結果、運用方法は以前とはかなり異なったものになりました。
(当時の記事はこちら↓)
https://pocketyell292.hatenablog.com/entry/2021/02/06/063738
コンセプト
「ウルガモス、おまえがナンバー1だ。」
というわけでウルガモスをエースとして通すのがメインのコンセプトになります。先発性能の高いフェローチェや、相手のダイジェットに対して高いカウンター性能を持つイワパレスを活かして場を整え、最終的にはウルガモスで相手を殲滅するのが基本的な戦法です。
元々、伝説ポケモン解禁前はフェローチェをダイマエースにしたパーティでした。当時はビーストブースト発動からのダイアイスとダイアースで多くのポケモンをなぎ倒すことができましたが、伝説2体ルールにおいては不一致技ごときではさすがに火力不足であり、ダイマックスをしても相手を2体以上倒すことはできなくなってしまいました。そこで、環境に多いザシアンや黄昏ネクロズマにタイプ一致で弱点を突くことができ、尚且つ素の能力値も高いウルガモスがエースに返り咲いたというわけです。
伝説ポケモンにダイマックスを使う構築が増えた影響で相対的にダイジェットが少し減ったこともあり、ウルガモスはかなり動かしやすかったです。
個別紹介
フェローチェ
持ち物:こだわりスカーフ
特性:ビーストブースト
性格:いじっぱり
努力値:ASぶっぱ あまりH4
技:じこくづき/とんぼがえり/トリプルアクセル/インファイト
自分を伝説ポケモンだと思い込んでいる準伝説虫ポケモン。とはいえ一応サンダーなどと同じ準伝説ではあるのでポテンシャルは高いです。今回もレジエレキすら抜き去る瞬足と火力を両立できるいじっぱりスカーフで採用。
この構築の元エースでした。伝説無しのルールではダイマエースとしての性能を遺憾なく発揮してくれましたが、伝説2体ルールではさすがにパワー不足であり、先発要員か、あるいはラストの詰めとしての仕事が多くなりました。それでもきっちり仕事はしてくれるので、やはりえる虫の相棒です。令和相棒自慢杯もがんばろうな。
対キョダイエースバーン用に搭載していたドリルライナーを黒馬意識のじごくづきに変えています。ダイマックスでサンダーを落とすことが減ったため、ランドロスを安定して突破するためにこおり技をれいとうビームに変えても良いかもしれません。
ウルガモス
持ち物:きあいのタスキ
特性:むしのしらせ
性格:おくびょう
努力値:CSぶっぱ あまりH4
技:むしのさざめき/オーバーヒート/ちょうのまい/ギガドレイン
自分を伝説ポケモンだと思い込んでいる一般虫ポケモン。フェローチェと違って準伝説ですらありません。かつて太陽に代わり世界を照らして寒さに苦しむ人々やポケモン達を救ったらしいけど、一般ポケモンです。どう考えても準伝説くらいの風格があるのに。
フェローチェに代わって構築のダイマエースを務めることになりました。特筆すべきは特性のむしのしらせ。ダイマ有りルールではザシアン以外にウルガモスに直接攻撃をするポケモンは少なく、特性発動の機会が少ないです。そこできあいのタスキとセットで確実に発動するむしのしらせで運用してみました。
主な恩恵としては、これでウオノラゴンやカイオーガといった水タイプに対してダイソウゲンを上回る火力を出せるようになったこと。蝶舞1回+むしのしらせで無振りカイオーガもウオノラゴンも倒せるため、スカーフを巻いた彼らを返り討ちにすることができます。
そして、タイプ一致のダイワームも強力です。相手のCを確定で下げるため、黒馬などの強力な特殊アタッカー相手にも強気に殴り合えるようになりました。むしのさざめきは身代わり貫通もできるため、これを強化するむしのしらせは思った以上に汎用性が高く強力な特性であると感じます。
ただし、ほのおのからだもなく、耐久にも振っていないため対ザシアン戦の安定性はかなり下がっているほか、サイコキネシスが無いのでムゲンダイナにも勝てなくなっているのは欠点です。ギガドレインを抜いたこともありましたが、さざめきを半減するレヒレとの対面など、やはり要所要所で欲しくなるのでこの構成に落ち着きました。
ハッサム
持ち物:ゴツゴツメット
特性:テク二シャン
性格:わんぱく
努力値:HBぶっぱ あまりA4
女子校の王子様。(前回とは別個体で♀)
本来ハッサムには鉢巻バレパンさせるのが好みですが、ウルガモスをアタッカー特化にしたせいでザシアン受けとして使えるポケモンがいなくなったため、防御特化のゴツゴツメット型で採用。
ザシアンには強くともサンダーをはじめとする取り巻きには弱いため過信は禁物ですが、このゲームは鋼タイプが無難に強いので、性能が安定した鋼枠はパーティに1匹は欲しいものです。
選出回数こそ少ないものの、やはりザシアンに安定して投げられるポケモンはいて欲しいため続投しました。ダイマックス無しルールの時と比べ、ザシアンも火力重視になった影響で不一致低火力な炎の牙の採用が減っていたのもポイント。
イワパレス
持ち物:イバンのみ
特性:がんじょう
性格:いじっぱり
努力値:HAぶっぱ あまりB4
技:がんせきふうじ/がんせきほう/こらえる/カウンター
ダイジェット絶対止めるマン。最強のストッパー。サンダーやイベルタルをはじめとしたダイジェットアタッカーに対して高い切り返し性能を持ちます。こいつを上手く扱えるか否かで世界が変わってくるレベル。
これまではステルスロックを採用していましたが、1番ステロを踏ませたいホウオウはあつぞこブーツの採用率が高く、あまり有効に働かなかったため、代わりにドサイドンから奪ったがんせきほうを採用しました。
結果として岩タイプとしての高い攻撃性能を得ることができ、イバンイワパレスの欠点だった「相手を削るばかりで、カウンター以外で倒すことができない」という点をある程度改善することができました。
イベルサンダーなどの岩技が通りやすい並び相手には、がんせきほうのデメリット帳消しも兼ねてダイマックスを切って応戦することもあります。思った以上に使い勝手が良く、イワパレスはまだまだ研究の余地があるポケモンだと感じました。
クワガノン
持ち物:とつげきチョッキ
特性:ふゆう
性格:ひかえめ
努力値:H212/B4/C252/D4/S38(無振りカバルドン抜き)
技:かみなり/ボルトチェンジ/エナジーボール/むしのさざめき
貴重な雷アタッカー。とつげきチョッキを持つことでサンダーやリザードン、イベルタル等と真っ向から殴り合う性能を発揮できます。
飛行タイプ軸の相手にはウルガモスに代わるダイマ枠として選出することが多いです。(ただしダイマイベルタルとのタイマン勝負では基本的にダイアークで押し切られて負けるので、裏のスカーフフェローチェでトドメを刺す等のプランを想定しなければいけません。)
決定力を上げるために一致高火力技のかみなりとむしのさざめきを搭載。エナジーボールのおかげでラグラージやカバルドン、ヌオーの受け出しも許さず、特殊技が効かないハピナスからはボルトチェンジで即撤退できるため、対受けループでも有用な駒です。
モスノウ
持ち物:ラムのみ
特性:こおりのりんぷん
性格:おくびょう
努力値:H12/B4/C252/D4/S236(ちょうのまい一回で最速エースバーン抜き)
アイドル枠。マジでかわいい。
本来ならカイオーガ軸を単体で壊滅させるポテンシャルを秘めていますが、このルールではカイオーガの相方にザシアンが控えていることが多いため、活躍の機会を奪われがちです。
C種族値125とかなり高く、特性のおかげで特殊耐久はレジアイスにも匹敵するため、ダイマラプラスを簡単に止めることもできますが、結局裏から出てくるザシアンには勝てないのが悩みどころ。
しかし、タイプ一致で氷技を撃てる唯一の虫ポケモンであるため、主にジガルデ相手を想定して続投しました。とはいえ明確な採用理由があるというより1年使い続けた愛着で入れてるのが実態なので、見直しが必要な枠。ザシアンに何もできないのはあまりにも厳しいです。
基本選出と立ち回り
基本選出としては先発にフェローチェ、クッション役にイワパレスやハッサム、エースにウルガモスといった感じです。とはいえ、フェロガモススタンの名の通り、あまり特定の戦術に拘らず相手の構築に合わせて各々のパワーを生かして戦うことを目指しています。(パワーなんて無いだろって思うかもしれないけどこれでもむしタイプの中ではかなりパワーが高いメンツが揃ってるんです。)
そのため相手の構築によって(具体的にはイベルタル軸やホウオウ軸に対して)クワガノンやイワパレスにダイマックスを切る場合もありますが、フェローチェやハッサム等ダイマックスに頼らず戦えるポケモンもいるため、いずれの場合もあまり出し惜しみせずに思い切ってダイマックスを切ることが重要です。
いずれのポケモンも攻撃力だけなら伝説ポケモンにも匹敵する力を持っているため、特別なメタ張りに徹するよりも素直にそれぞれの一致高火力技でガンガン攻めるのが基本です。
伝説2体ルールで考えたポイント
タイプ一致補正の重要性
「タイプ統一使いは一致技を切りがち」
これは虫統一に限らず昔からよく言われることです。タイプ統一の限られたポケモン数で広い範囲を見るためには一致技を切ってサブウェポンで固める構成が珍しくなく、いつしか一般論的に統一使いは一致技切りがちと言われるようになりました。
しかし、伝説2体ルールはタイプ一致技の重要性を見直す良い機会になりました。というのも、不一致技で抜群を突いたところで高種族値の伝説ポケモンは倒すことができず、逆に弱点保険などを起動されて大惨事になる事態が多発します。
たとえばクワガノンのマッドショット。従来はジバコイルやドリュウズ等に刺さる優秀なサブウェポンでしたが、この環境であんな中途半端な威力の地面技を撃って、万が一弱保ネクロズマに当たったりなどしたら、その時点でおしまいです。ならば一致技で殴れる範囲を広げた方が良いとさざめきを採用したりしました。
実際、弱点保険のリスクを冒して不一致技で弱点を突くより、等倍の一致技で殴る方が良いケースは多々あります。
特に虫統一においては通りの悪い虫技は軽視されがちですが、やはり無条件で威力が1.5倍になるという恩恵は代え難いもの。イレギュラーな伝説環境は、皮肉にも忘れかけていた「タイプ一致技で殴る」という基本中の基本を思い出させてくれました。
高火力技の重要性
もう一つ、伝説ルール下で考えたこととして、「高火力技の重要性」があります。クワガノンやウルガモス、イワパレスの構成を見ていただければ分かる通り、今回は命中不安の高火力技をふんだんに採用しています。
本来、私はこういう運要素が絡む技は大嫌いなのですが、この高耐久の伝説ポケモンが蔓延る環境ではどうしてもかえんほうしゃや10万ボルトでは越えられない壁があり、思い切って採用に踏み切りました。
もちろんそれによって外しで落としてしまう試合が激増したのは事実ですが、個人的には正解だったと思っています。伝説ポケモンの圧倒的な耐久数値に対して中途半端な火力で小突くくらいならば、命中不安でも高火力を発揮する方がこの環境には合っていると考えます。
何よりダイマックスの大きなメリットとして、3ターンだけ全ての技を必中にできるというところもありますし、ダイマックスが使える8世代ならではの戦い方として高火力技をメインに据えるのは、これまで高火力命中不安技を毛嫌いしてきた私にとっては良い経験になったと思います。
ダイマックス無しの対戦や通常ルールの仲間大会等においても、構築を練る際にはこれまで以上に威力と命中を天秤にかけてよく考えるようになりました。
おわりに
この記事で伝えたかったのは、統一勢が忘れがちな一致技と高火力技の重要性。当たり前の事かも知れませんが、この環境でも好きなポケモンで戦いたいと思っている方に、少しでも参考になれば幸いです。
このルールは強力な伝説ポケモンをガンガン使えることが何よりの醍醐味ですから、多くのプレイヤーがそうしているように、強い伝説ポケモンをもっと強く使う方法を模索するのはもちろん楽しい遊び方です。しかし、やはりこだわりのポケモンで試行錯誤の末に勝つ喜びは何物にも代え難いもの。どんな環境であっても、皆がそれぞれのこだわりを通すために考え、挑戦し、その成果を楽しく発揮できるポケモンバトルであって欲しいと切に願います。
ではみなさま、またお会いしましょう。次回作でむしタイプの伝説ポケモンが出てくれますように。
える虫